一般的に市販されている洗濯洗剤として「弱アルカリ性洗剤」か「中性洗剤」を目にすることが多いと思いますが、なぜ「酸性」を使わないのでしょうか?その答えは意外とシンプルで、汚れの大半のは酸性が多いからです。その汚れを汚れを取り除くために、酸性と反対のアルカリ性を使っているのですよ。
要するにアルカリとは、汚れを落とす心強い成分なのです。
pHが3未満の場合 = 酸性
pHが3以上~6未満 = 弱酸性
pHが6以上~8以下 = 中性
pHが8以上~11未満 = 弱アルカリ性
pHが12以上の場合 = アルカリ性
単純に考えた場合、アルカリが汚れを落とす心強い成分であれば、「pHの高いアルカリで洗えばいいじゃん!」なんて考えもあると思います。確かにpH値が高くなりアルカリが強くなれば、一般的な汚れは落ちやすくなります。
しかしアルカリが強くなると、衣類の染色が負けてしまう可能性が極めて高くなります。
また肌荒れの原因にもなりますので、取り扱いには十分に注意が必要です。単に汚れを落とすだけでなく、衣類の染色や生地の損傷などトータル的なバランスを考える必要があります。
だからアルカリ性を使うのではなく、「中性」や「弱アルカリ」を使用しています。ちなみに、既に説明した通り、中性洗剤よりも弱アルカリ性洗剤の方が汚はよく落ちますので、一般的な洗濯用洗剤には弱アルカリ洗剤が多いと言えるでしょう。
洗剤には「中性洗剤」「弱アルカリ洗剤」、また衣類用ではありませんが「アルカリ洗剤」もありますね。衣類で考えたら「オシャレ着専用洗剤・ドライマーク洗剤」などもあります。
蛍光剤の入った合成洗剤、自然派の天然洗剤なども見かけます。どの洗剤を使用するかは個々の生活リズムや考え方に左右されると思いますが汚れが強い場合は天然洗剤では落ちないケースが多いようです。